第40回 長野県栄養改善学会で当院の管理栄養士 大久保早苗、山田絢子、松浦桂子 の3名と、神経小児科の福山哲広医師が共同で発表した「ミオクロニー失立発作てんかん3歳児にケトン食療法を導入した症例について」が、学会賞を受賞しました。
今回の発表は、ミオクロニー失立発生てんかんを有する幼児に、低めのケトン比から徐々に上げていく導入方法によりケトン食療法を安全に導入し、けいれん発作を軽減することができた症例で、ケトン食を固形食で導入する場合、脂肪が多く炭水化物が少ないために患者の嗜好に合わず、継続が困難な場合があるが、今回は、患児・家族の理解度が高く協力的であったこと、食事の栄養計算ができたこと、市販の低糖質食品を上手に取り入れ、患児の嗜好にあった献立が立てられたこと、また、特に幼児例では、導入始めで失敗をすると継続困難なため、食事の盛り付けやおやつを工夫するなど、様々な工夫を行ったことにより順調にケトン食療法を継続することができたと発表しました。
今回の受賞により、発表者である栄養科職員や医師の連携のみならず、様々なスタッフが患者さんに寄り添い、最善の医療が提供できたと改めて実感しています。
これからも職員全体で様々な取り組みを行い、より良い医療を提供できるよう努めてまいります。