こども病院について

院長あいさつ

中村友彦 長野県立こども病院 病院長 中村 友彦

 新年あけましておめでとうございます。

 新型コロナ感染症が流行し始め約3年が経ちました。第7〜8波の流行ではこどもの感染も増加し、こども病院に入院が必要となる重症なお子さんも増加しています。屋内の換気を良くすることがお子さんを新型コロナウイルスから守るポイントです。4年ぶりに「こども病院祭」も換気を心配する必要のない屋外で開催し、豊科南中学校のブラスバンドとこども病院のちるくま音楽隊の合同演奏は圧巻でした。

 昨年は、世界初の心臓手術の成功、県内で初めての15歳未満小児の脳死下臓器提供、渡米したお子さんの心臓移植の成功等のニュースがありました。海外との交流も再開して、韓国のソウル大学・ソウル小児病院ならびにフィンランドのTurku大学との人的交流を開始しました。それぞれの施設との交流を通じて得られた知識と情報を、通院・入院している子どもさんとその家族に還元していきたいと思います。

 今年は、患者さんと家族、医療従事者から要望の多い「こころとからだの診療」「小児内分泌・代謝疾患の診療」を充実する予定です。いずれの診療もお子さんだけでなく、その家族も一緒に診療に参加して頂くことが大事です。こども病院内に留まらず、地域の医療・福祉・教育関係者とも連携して長野県の小児・周産期医療の発展に尽くしていきたいと思います。

 こども病院は、今年で開院して30周年を迎えます。「命を救う医療」から「命を育てる医療」に進化できるように、長野県民、県内外の支援者、ならびに多くのボランティアの方々に支えられていることに感謝しつつ、今年も「長野県・日本・世界の未来を担う子ども達とその家族のため」のこども病院を目指していきます。

2023年1月4日
長野県立こども病院 病院長 中村 友彦

院長略歴

1984年 信州大学医学部医学科卒業 信州大学医学部小児科
1993年 長野県立こども病院 新生児科
1995年~1997年 カナダ、トロント大学呼吸生理学、トロント小児病院新生児研究部門研究員
2002年 長野県立こども病院 新生児科部長
2004年 長野県立こども病院 総合周産期母子医療センター長
2011年 長野県立こども病院 副病院長(医療安全、医療相談、感染制御、生命科学研究センター 担当)
2018年4月 長野県立こども病院 病院長 就任
2018年~2020年 日本新生児成育医学会 理事長
2020年~2022年 日本周産期・新生児医学会 理事長
TOP