更新・お知らせ

今季のRSウイルス感染症予防薬についてのお知らせ

今季のRSウイルス感染症予防薬についてのお知らせ(2025年3月)

1.RSウイルス感染症の予防薬について

現在、RSウイルス感染症の予防薬は以下の3種類があります。

  1. 20年以上前から使用されているモノクローナル抗体薬です。月1回、注射することでお子さんの体内の抗体が高く維持され、RSウイルスの感染を予防・重症化を防ぎます。
    シナジスの適応には従来の早産児、先天性心疾患、慢性肺疾患、免疫不全症、ダウン症候群に加えて2024年に追加となった肺低形成、気道狭窄、食道閉鎖症、代謝異常症、神経筋疾患の患者さんが含まれます。
  2. ベイフォータスもシナジス同様モノクローナル抗体薬ですが、1回の注射で約5か月間にわたって効果が持続する点が最大の特徴です。したがって通常は1シーズンに1回の接種で済みます。ベイフォータスは国内では昨年から使用されています。
    ベイフォータスとシナジスの効果はほぼ同等と考えられますが、シーズン中一人の患者さんに両方を用いることは健康保険上できません。なおベイフォータスの適応となるのは早産児、先天性心疾患、慢性肺疾患、免疫不全症およびダウン症候群を有するお子さんのみとなっています。
  3. 妊婦さんに接種することで、生まれてくるお子さんの感染を予防できるRSウイルス母子免疫ワクチン(商品名アブリスボ)は、当院でも2024年12月から接種可能となりました。詳しくは下記、「妊婦さんへのRSウイルスワクチン接種」をご覧ください。

    予防接種センター(「妊婦さんへのRSウイルスワクチン接種」)

2.シナジス、ベイフォータスの年齢制限について

シナジス、ベイフォータスともに適応ごとの年齢(月齢)制限があります。シーズン最初の接種の時点で、お子さんの年齢(月齢)が規定以下である必要があります。
例えばダウン症候群を有するお子さんの場合、シナジス初回接種時に24か月齢以下である必要があります。つまり、2歳0か月29日(ぎりぎり24か月齢)までは受けられますが、2歳1か月0日(=25か月齢)を過ぎると受けられません。ご注意ください。

3.予約について

今季のRSウイルス予防薬は4月より接種開始予定、接種日は水曜午後です。
当院での接種を希望される場合は予防接種センター(窓口または直通電話0263-73-6556、直通電話は月と金の10時~13時のみ)にてご予約ください。なお、予約は1週間前に締め切ります。
例えば4月16日(水)に接種をご希望の場合、電話でのご予約は4月7日(月)まで、予防接種センター窓口のご予約は4月8日(火)までとなります。
シナジス、ベイフォータスとも他の定期予防接種と同時に受けられます。

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