診療科・部門

予防接種センター

予防接種センターは、重い基礎疾患のため地域で接種できないお子さんと他の医療機関から紹介されたお子さんが対象となります(電話相談含む)。
それ以外のお子さんの場合は、まずかかりつけの医療機関にご相談ください。

ワクチン接種

毎週水曜日午後1時から予約制でワクチン接種を行います。複数ワクチンの同時接種も積極的に実施しています。
予約の受付は1週間前までです。入院中、外来診察時の接種は主治医にご相談ください。
予約方法は下位の「電話相談と予約」 をご覧ください。

水曜日:午後1時~2時 【完全予約制】

予防接種受付時間

定期予防接種 :午後1時半まで
インフルエンザ:午後1時45分まで

※母子手帳を忘れずにお持ちください。
予防接種料金表 (2024年4月1日に料金改定しました)

※医師による診察の結果、接種を見合わせる判断となった場合には予診料1,920円のみかかります。
任意接種の場合は、患者様の自己負担となりますので、予めご了承ください。

ステロイド軟膏を使用しているお子さんのBCG接種について

【BGC接種前日】 両方の肩から肘までステロイド軟膏を塗らないでください。

相談外来

総合小児科医師による相談外来(予約制)を行います。ワクチン接種に関する詳しい説明や実際のスケジュール作成などを行います。 また、他の医療機関からのご紹介も受け付けています。
予約方法は下位の「電話相談と予約」 をご覧ください。

月・木曜日:午後4時~5時(1件につき30分まで) 【完全予約制】
相談料 :無料
母子手帳を忘れずにお持ちください。

※2018年4月から県予防接種センター業務を委託されたことにより、予防接種相談外来の相談料は無料となりました。

電話相談と予約

ワクチン接種に関する疑問などについてご相談いただけます。
「ワクチン接種」「相談外来」の予約も下記までご連絡ください。
なお、下記時間内でも、回線が混み合っている場合にはつながりにくくなることがあります。
その場合は、しばらく経ってからおかけ直しください。

(例1) 卵アレルギーがあるけれど、麻しん・風しんのワクチンは受けても大丈夫?
(例2) 生ワクチンと不活化ワクチンの同時接種は大丈夫? など簡単なご相談にお答えします。

電話番号:0263-73-6556(予防接種センター専用ダイヤル)
電話相談と予約受付:月・金曜日 午前10時~午後1時 (祝祭日を除く)
(1件につき10~15分程度まで)
お手元に母子手帳をご用意ください。

※相談は無料ですが、通話料がかかります。ご了承ください。

ご相談の前に

電話相談では、まず下記について確認させていただきます。

お手元に母子手帳をご用意ください。

  • ご用件(相談、予約)
  • 当院かかりつけのお子さんか、または 他の医療機関からの紹介か
  • お子さんの生年月日、年齢
  • 基礎疾患について

キャンセル

予防接種のキャンセルについては、接種当日のみ連絡先が異なります。

当日(水曜日)キャンセル 電話番号:0263-73-6700(代)から「南外来」へ
当日以外のキャンセルや再予約 電話番号:0263-73-6556
(予防接種センター専用ダイヤル)へ
月・金曜日 午前10時~午後1時まで
の間にご連絡ください。

シナジスについて

シナジス(RSウイルス予防薬)についての予約は、当センターでは行っておりません。
下記、予約専用ダイヤルまでご連絡いただき「シナジスの予約です。」とお伝えください。
それぞれの担当におつなぎします。

シナジスの連絡先
電話番号:0263-73-5300 (予約専用ダイヤル)
予約受付:平日 8時30分 ~ 17時15分

手術・全身麻酔を予定している方へ

当院で手術・全身麻酔を予定している方は、下記間隔をあけてワクチンを接種していただくようお願いしております。

不活化ワクチン接種までの間隔期間 【手術(全身麻酔)前】 2日以上
【手術(全身麻酔)後】 1週間以上

ヒブ、肺炎球菌(プレベナー、ニューモバックス)、不活化ポリオ、
四種混合(DPT-IPV)、インフルエンザ、日本脳炎、子宮頸がんワクチン、B型肝炎、A型肝炎、狂犬病、BCG(※)などの予防ワクチンです。

生ワクチン接種までの間隔期間 【手術(全身麻酔)前】 3週間以上
【手術(全身麻酔)後】 1週間以上

麻しん、風しん、MR(麻しん風しん混合)、
みずぼうそう(水痘)、おたふくかぜ、ロタウイルスなどの予防ワクチンです。

新しいインフルエンザワクチン(経鼻ワクチン)についての注意

詳しくは以下をご確認ください。

インフルエンザワクチン(経鼻ワクチン)についての注意(当院で手術・全身麻酔が予定されている方へ)

BCGは生ワクチンですが、接種間隔は不活化と同じ扱いとします。詳しくはこちら シナジスはRSウイルス特異的な抗体薬であるため、ワクチンには含まれません。
また他のワクチンにも影響しないため間隔をあける必要はありません。

接種スケジュールについての質問は下記連絡先にお問い合わせ下さい
電話:0263-73-6556(予防接種センター専用ダイヤル)

妊婦さんへのRSウイルスワクチン接種について

当院では、RSウイルスワクチン(アブリスボ®、ファイザー社)接種を希望される妊婦さんに、妊娠24週から妊娠36週の間に1回、接種を行っています。妊娠28週から妊娠36週の間で接種するとより有効であるとされているため、早産の徴候がなく安定している妊婦さんには、妊娠28週から妊娠36週での接種を勧めます。
以下のQ&Aを参考に、妊娠中のRSウイルスワクチン接種についてご検討下さい。

1. RSウイルスとは何ですか?

1. RSウイルスは、乳幼児の肺炎や気管支炎、急性脳症の原因となるウイルスで、将来的には気管支ぜんそくとなって症状が長期化することもあります。1歳までに50%が、2歳までにほぼ100%が感染するとされています。感染した時の症状は、せきや鼻水など軽いものから肺炎など重症なものまで様々ですが、6ヶ月未満で感染すると重症化しやすいことが分かっています。

2. ワクチン接種とは何ですか?

2. 細菌やウイルスなどの病原体に感染すると、免疫細胞が病原体を認識して、対応する抗体を作り始めます。抗体は病原体と結合して、病原体を排除します。今まで感染したことがない細菌やウイルスが体に入ってしまうと、体はまだ抗体を作っていないためそれらに対して無防備なので、細菌やウイルスの感染が進んで、発熱や呼吸困難のような様々な症状が出てきます。抗体が作られると、対応する病原体が再び体に入ってきても速やかに排除して、無症状か軽症で済むようになります。
ワクチン接種とは、これら病原体の病原性を弱めたもの(生ワクチン)、または病原体の一部を人工的に作ったもの(不活化ワクチン)を体の中に入れることで、免疫細胞に病原体の特徴を覚えさせ、抗体を作らせる医療行為です。ワクチン接種によって抗体が作られると、対応する細菌やウイルスに感染しても重症化を防ぐことが期待できます。
なお、妊婦さんに接種可能なワクチンは不活化ワクチンのみで、RSウイルスワクチンは不活化ワクチンです。

3. 生まれた赤ちゃんにRSウイルスのワクチン接種は行われているのですか?

3. 行われていません。「早産で生まれた赤ちゃん」「ダウン症の赤ちゃん」「心臓の病気がある赤ちゃんの一部」など、特にRSウイルスに感染すると重症化しやすい赤ちゃんには、RSウイルスに対する人工的に作られた抗体を注射していますが、母子手帳に書かれている多くの予防接種(ワクチン接種)とは異なり、赤ちゃん全員を対象とはしていません。また、人工的に作られた抗体を注射して体に入れることは、自身の体で抗体を作らせるワクチン接種とは異なるものです。

4. 妊娠中にワクチン接種をするメリットは何ですか?

4. 妊婦さんにワクチン接種を行うと、妊婦さんの体で作られた抗体が胎盤からへその緒を通って、赤ちゃんに入ります。赤ちゃんは生まれるまで、お母さんから抗体をもらい続けることになります。抗体はおよそ3~6ヶ月効果があるので、赤ちゃんは生まれてから3~6ヶ月程度、お母さんからもらった抗体のおかげで病原体から守られ、感染に強くなります。RSウイルスワクチンだけでなく、インフルエンザウイルスワクチンや新型コロナウイルスワクチンでも同じメリットが期待できます。
なお、お母さんから赤ちゃんに入ったRSウイルスに対する抗体は、生まれてから6ヶ月は有効とされています。

5. なぜ妊娠24週から妊娠36週に接種するのですか?

5. 今までの赤ちゃんへのRSウイルス対策は、A3. に示したように、RSウイルス感染による重症化リスクが高い赤ちゃんにのみ行われてきました。一方、重症化リスクが高くない赤ちゃんでも、生まれて6ヶ月未満でRSウイルスに感染すると重症化しやすいとされています。では、「早産でもない、ダウン症でもない、病気でもない」赤ちゃんをどうやって6か月間RSウイルス感染から守るのか?ということが問題になります。この問題を解決する方法として、A4. に示したことを実際に行うのが、妊婦さんへのRSウイルスワクチン接種です。
妊娠37週以降に生まれた赤ちゃんは早産ではないので、他の重症化リスクがなければ赤ちゃんにRSウイルスに対する抗体を注射することはありません。一方、妊婦さんにRSウイルスワクチンを接種して、赤ちゃんを守るのに十分な量の抗体が赤ちゃんに入るまで少なくとも2週間は必要です。妊娠37週に入って、そろそろお産になりそうだからとRSウイルスワクチンを接種しても、十分な量の抗体が赤ちゃんに入る前に生まれてしまう可能性があります。このため、抗体が作られる時間的余裕を考えた接種を行います。

6. 妊娠中にRSウイルスワクチンを接種すれば、早産になっても生まれた赤ちゃんには抗体の注射をしなくてもいいのですか?

6. 早産の週数やRSウイルス感染流行の状況などによって、生まれた赤ちゃんにも抗体の注射が必要になることがあります。また、接種後14日以内に(接種して2週間経過しないうちに)生まれた赤ちゃんには、生まれるまでにお母さんから十分な抗体が入っていないため接種の効果は少ないと考えられ、必要があれば生まれてから抗体の注射をすることになります。

7. RSウイルスワクチン接種で具合が悪くなりませんか?赤ちゃんに悪い影響はないですか?

7. 接種した妊婦さんに生じる副反応として、注射した部位の痛み(40.6%)、頭痛(31.0%)、筋肉痛(26.5%)、注射した部位が赤く腫れる(10%未満)が報告されています。赤ちゃんへの悪い影響の報告は現時点でありません。妊婦さんへのRSウイルスワクチン接種は日本では2024年5月に始まっており、まだデータが少ないのが現状です。

8. 費用はいくらかかりますか?

8. 保険適用外であり、全額自己負担で32,450円です。

9. 実際に接種するにはどうしたら良いですか?

9. ワクチン接種は完全予約制です。
当院で妊婦健診を行っているか当院に入院中の妊婦さんと、ワクチン接種のみで当院を受診される(妊婦健診は他の医療機関を受診している)妊婦さんでは、接種までの手続きが異なります。

(1)当院で妊婦健診を行っているか当院に入院中の妊婦さん
①予防接種センターへの電話による予約
受付日時:月曜日と金曜日 午前10時~午後1時まで
直通電話:0263-73-6556

②予防接種センター(療育支援部)への来室による予約
受付日時:月曜日~金曜日 午前8時半~午後5時まで
保健師が対応しますが、不在の場合は電話での予約をお願いします。

(2)ワクチン接種のみで当院を受診される(妊婦健診は他の医療機関を受診している)妊婦さん
かかりつけ医からの紹介状(診療情報提供書)をご準備ください。その上で予防接種センターにお電話にてご予約ください(上記①)。

■かかりつけ医の先生方へ
紹介状は簡潔なもので結構です。基礎疾患、ワクチンの可否、接種に際しての注意点(あれば)をご記載ください。詳しい病歴などは必要ありません。
接種直後の当院内での副反応(アナフィラキシー症状、血管迷走神経反射等)は当院内で対応いたしますが、帰宅後のご相談については、まずはかかりつけ医の先生方による対応をお願いいたします。

よくあるご相談

よくあるご相談は下記ページをご覧ください。

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センター長の紹介

予防接種センター長 兼 感染症科 部長南 希成みなみ きせい

感染症の予防・診療と啓発活動を通じて、より良い医療の提供と人も動物も環境も含めた生態系の健康(ワンヘルス)のために努力します!

主な経歴
東京都出身。1996年信州大学医学部卒業。
卒後は松本協立病院、健和会病院(飯田市)など長野県内の病院小児科で勤務。
2008年および2014年、国際NGO「国境なき医師団」より派遣、アフリカでの小児治療ミッションに参加。
2011年より長野県立こども病院総合小児科。
2019年より感染症科部長(総合小児科と兼務)
所属学会・その他
日本小児科学会専門医、日本小児感染症学会指導医(専門医)、インフェクションコントロールドクター
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