近年,先天性心疾患患者の累積により循環器内科への成人期移行医療が進められていますが、全国的にも成人期先天性心疾患診療体制の確立が急がれている過渡期にあります。2019年に日本先天性心疾患学会により暫定専門医、修練施設が指定され、長野県では信州大学が総合修練施設、こども病院が連携修練施設となりました。
このような状況の中で、当センターは移行医療後の定期的フォローと、最新医療に基づいた個々に異なる治療方針の決定および治療を行っていく事を目標として令和3年度に設置されました。
先天性心疾患は生涯に渡り治療を要する疾患が少なくなく、循環器内科と循環器小児科の綿密な連携を要し、手術治療では先天性外科チームが望ましいとの一般的認識があります。また、成人先天性心疾患診療においては小児患者とは異なる対応が必要になる事も多く、院内においても多くの関係する部署との連携が欠かせません。
長野県立こども病院には先天性心疾患治療の知識と経験の蓄積があり、県内において中心的役割を担っていく必要があると考えています。
対象となる症例(16歳以上)の主な診療実績
循環器小児科(2020年1月〜2020年12月) | |
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心臓カテーテル検査 | 37例 |
カテーテル治療 | 22例 |
心臓血管外科(2020年4月〜2021年3月) | |
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心臓大血管手術 | 6例 |
センター長の紹介
先天性心疾患センター長兼心臓血管外科部長小沼 武司こぬま たけし
患者さんにとってベストな治療をこころがけています。
すべての先天性心疾患に最高の医療を提供できるように尽力いたします。
- 主な経歴
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東京都出身。1996年秋田大学医学部卒業。同年4月東京女子医科大学 心臓血管外科入局。以降、愛媛県立中央病院心臓血管外科、綾瀬循環器病院心臓血管外科、富山県立中央病院心臓血管外科にて研修。
2005年 米国Michigan大学小児心臓血管外科 Visiting Lecture 2008年 東京女子医科大学心臓血管外科 助教 2013年 三重大学胸部心臓血管外科 講師 2020年 三重大学胸部心臓血管外科 准教授 2020年5月 現職
- 所属学会・その他
- 医学博士、心臓血管外科修練指導者・専門医、日本外科学会指導医・専門医、日本循環器学会専門医、日本小児循環器学会評議員、成人先天性心疾患学会専門医・評議員、信州大学医学部臨床教授