新生児科は県内外や海外からの医師や大学医学生の研修も随時引き受けており、ここ数年はチェルノブイリ、インドネシア、カンボジア等の海外の医師が当科で研修をしています。また、カンボジアには当科医師や看護師が訪問指導も行っており、国際医療協力も行っております。
当科は開院当初より長野県の地域の周産期施設とのネットワーク作り、産科・小児科医師、助産師・看護師の教育と育成、療育・教育と連携した成長・発達フォローアップ体制作りを積極的に行っております。
主な対象疾患
長野県唯一の新生児への手術対応が可能な総合周産期母子医療センターとして新生児救急を担っており、24時間体制で救急医療を供給しています。
また、院内出生児の治療だけでなく、院外からの新生児緊急搬送依頼に対し、県内唯一の新生児対応の高度救急救命ドクターカーにて対応しています。
松本・安曇野周辺の小児科医師の少ない、または、いないお産施設のバックアップを行っており、看護師・助産師・産科医師等からの相談窓口業務や必要時リスク症例の緊急分娩立ち会い等を行っています。
当科では長野県内出生の超低出生体重児の約7割、緊急治療を要する先天性心疾患、外科疾患、脳外科疾患のすべての治療を、各専門家と協力して行っています。
入院患者数
2021年度入院患者数 | 新生児病棟入院数 | 280名 |
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産科病棟新生児入院数 | 130名 |
(内訳は以下の通り)
内訳 | 早産児 | 約30% |
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先天性心疾患 | 約16% | |
感染症・呼吸障害 | 約15% | 外科疾患 | 約8% | 奇形症候群・染色体異常 | 約11% | 仮死 | 約7% | その他 | 約13% |
ドクターカーによる新生児総搬送数
2021年度ドクターカーによる新生児総搬送数 | 120件 | |
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内訳 | 救急迎え搬送 | 83件 |
安定期送り搬送 | 33件 | |
三角搬送 | 4件 |
当科での急性期治療が終わって病態的に落ち着いたお子さんへの継続的な治療は各地域の病院にお願いをしています。急性期の患者さんをすべて引き受けるために、送り搬送システムは不可欠となっています。ご理解とご協力をお願いいたします。
特殊外来
胎児診断症例数が増加しています。当院新生児科医師は胎児期より積極的に分娩場所の相談、治療方針の決定、ご両親への説明などに関わっており、退院後も当科発達外来にて発達フォローを行っています。 特に出生体重が1500g未満の児に対しては、長野県全下で統一された極低出生体重児フォローアップ事業信州モデルを構築しており、リハビリテーション科と連携された質の高いフォローアップを行っています。
たいせつなきみ~長野県極低出生体重児フォローアップ手帳~(3MB)平成27年度より仮死で当科入院した児に対してもリハビリテーション科と連携した外来フォローシステムを構築し運用を開始しました(カンガルー外来)。
講習会
我々は新生児蘇生法(NCPR)の講習会を定期的に地域で開催し、地域の新生児蘇生の技術更新に努めてまいりました。現在講習会は80回以上開催され、述べ受講者は1,500名以上となりました。現在は新生児蘇生インストラクター養成講習会の拠点施設としても活躍しています。
また、県内の小児科・産科医師、看護師・助産師等を対象とした周産期カンファレンス(月1回開催、計280回以上開催)、全国の新生児科医師・看護師・助産師・新生児医療に関わる医療関係者や企業を対象とした新生児呼吸療法モニタリングフォーラム(年1回開催、計18回開催)、新生児看護セミナー、保健師研修会、周産期母子医療センター看護連絡会等を定期的に開催しています。
ご両親、ご家族の皆様へ

赤ちゃんにとって最も大切な人は、お父さんとお母さんです。
これは、赤ちゃんに病気が有る無しに関わらず変わりありません。
そのため、赤ちゃんに最も大切なご両親が、
24時間いつでもご面会できる体制を整えております。
また、ご家族が赤ちゃんのことが心配になったときには、
24時間いつでも電話で赤ちゃんの様子をお伝えすることができます。
面会のときには、赤ちゃんにたくさん話しかけてください。
そして、赤ちゃんのオムツを交換したり、ミルクをあげたり、積極的に赤ちゃんのお世話をしてください。私たちは、赤ちゃんとご両親がたくさん触れ合える時間を大切にしています。また、赤ちゃんには積極的に母乳を与えるようにしていますが、これは、お母さん以外には赤ちゃんにできないことです。
赤ちゃんの入院生活が快適に過ごせるように、照度や騒音、感染への配慮をしています。その他にも、体位交換(ハンドリング)やタッチケアなど赤ちゃんに“いい気持ち”が提供できるように心がけています。
赤ちゃんの体調がよければ、抱っこやカンガルーケア(ご両親の肌に直接赤ちゃんを抱っこすること)も行えますので、スタッフに声をかけてください。
赤ちゃんの状態が落ち着けば、お家の近くの適切な病院に当院救急車でお戻しします。 当院では、転院または退院の準備のために、ご家族と赤ちゃんが一緒に過ごすことができるファミリーケアールームをご用意しております。ここでは、退院後の様子をイメージしながら、ご両親が赤ちゃんの世話ができるようにお手伝いをさせていただきます。また、退院した後も、お家の近くの適切な病院とタイアップしながら赤ちゃんの成長発達をフォローアップしていきます。
お預かりしている赤ちゃんとご家族との大切な時間が少しでも有意義になるように、
1日でも早くご家族の元に赤ちゃんが帰れるように、スタッフ全員でお手伝いさせていただきます。
ファミリーセンタードケアの取り組み
新生児科では、ファミリーセンタードケアの取り組みを進めています。詳しくは以下のページをご覧ください。
ファミリーセンタードケアの取り組みリンク
長野県極低出生体重児フォローアップサイト たいせつなきみ 新生児呼吸療法・モニタリングフォーラム新生児呼吸療法モニタリングフォーラムの事務局として活動中です。
クリニカルフェロー・スタッフ募集
新生児科では、クリニカルフェロー・スタッフを募集しています。
フェロー・スタッフの募集医師の紹介
副院長・総合周産期母子医療センター長廣間 武彦ひろま たけひこ
長野県の周産期施設と緊密な連携体制を保ちながら、高度の周産期救急医療を提供します。
- 主な経歴
-
1994年 信州大学医学部卒 2003~2004年 カナダ・セントマイケル病院呼吸研究部門 2005年 長野県立こども病院新生児科 2009年 同副部長 2011年 同部長 2018年 総合周産期母子医療センター長(~現在) 2023年 副院長(~現在)
- 所属学会・その他
- 医学博士、信州大学医学部臨床教授
外国人医師臨床修練指導医(厚生労働省)、日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生コアインストラクター
日本新生児成育医学会理事、日本小児科学会代議員、日本小児科学会指導医、日本小児科学会専門医、日本周産期・新生児医学会 周産期新生児指導医、日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(新生児)、長野県母子衛生学会常任理事
新生児科 部長小田 新おだ あらた
Family centered care(家族と医療者が一緒に行うケア)の実現のため、家族に寄り添った医療を心がけています。長野県全体の周産期医療をより良いチームワークで維持したいと思います。
- 主な経歴
- 昭和大学卒業、公立昭和病院初期研修、小児科後期研修終了。
2010年 長野県立こども病院小児集中治療科
2012年 長野県立こども病院新生児科勤務。
2016年 フィンランドトゥルク大学 Research fellowとして留学。
2018年 長野県立こども病院新生児科に復帰。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会専門医、周産期新生児学会新生児専門医、日本新生児成育学会所属
新生児科 副部長小久保 雅代こくぼ まさよ
準備中です
- 主な経歴
- 所属学会・その他
新生児科 副部長小川 亮おがわ りょう
赤ちゃんの幸せを家族と一緒に考えていきたいと思います。寄り添う医療を心がけています。
- 主な経歴
- 滋賀県草津市出身。福井大学医学部卒業。
高槻病院、埼玉医科大学総合医療センターなどに勤務し2016年10月より勤務。
- 所属学会・その他
- 医学博士、日本小児科学会専門医・認定指導医、新生児医学会周産期(新生児)専門医・指導医、日本新生児成育医学会代議員、新生児蘇生法「専門」インストラクター、国際認定ラクテーション・コンサルタント(IBCLC)、出生前コンサルト小児科医
日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本新生児成育医学会
新生児科 医監亀井 良哉かめい よしや
赤ちゃんとご家族のために頑張ります。
- 主な経歴
- 北海道大学医学部卒。
大阪母子医療センター、長野県立こども病院 NICU、淀川キリスト教病院勤務
2019年10月より長野県立こども病院勤務
- 所属学会・その他
- 日本小児学会専門医、日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(新生児)
日本小児科学会、日本周産期・新生児医学外、日本新生児生育医学会
新生児科 医監柳沢 俊光やなぎさわ としみつ
長野県生まれ長野県育ちで、双子の父です。
長野の赤ちゃんを救うために、一生懸命頑張ります。
- 主な経歴
-
医学博士
2015年 新生児科フェロー
2016年 新生児科医長
2017年 信州大学小児科 社会人大学院
2020年 新生児科医長
2021年 新生児科医監
- 所属学会・その他
- NCPRインストラクター、災害時小児周産期リエゾン、日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)、日本小児科学会専門医、日本小児科学会指導医
新生児科 医監田中 明里たなか あかり
多忙な中でも、日々赤ちゃんたちの笑顔やしぐさに癒されています。
ひとつでも多くの赤ちゃん、ご家族の笑顔が増えるよう、最善を尽くします。
- 主な経歴
-
福岡県出身。北里大学医学部卒。
北里大学病院、国立成育医療研究センター 総合診療部 などに勤務。2016年 長野県立こども病院 勤務
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会、日本小児循環器学会、日本周産期・新生児医学会、日本未熟児新生児学会、NCPRプロバイダー
新生児科 医長田中 章太たなか しょうた
長野県の新生児医療に貢献します‼
- 主な経歴
2014年~ 東邦大学医療センター大森病院
2020年4月~ 長野県立こども病院
2021年5月~ 東邦大学医療センター大森病院
2022年8月~ 長野県立こども病院
- 所属学会・その他
- 小児科学会専門医、臨床研修指導医
新生児科 フェロー杉本 美紀すぎもと みき
準備中です。
- 主な経歴
- 準備中です。
- 所属学会・その他
- 準備中です。
新生児科 フェロー佐藤 大祐さとう だいすけ
新潟から修行に来ております。今年で37歳になります、8歳と4歳の男児の父です。ご家族の不安や辛さに寄り添い、お子様に最善の医療を提供させていただきたいと思います。
- 主な経歴
- 2012年新潟大学医学部卒業。新潟市民病院、長岡赤十字病院などの新潟県の総合周産期母子医療センター勤務を経て、2022年は新潟大学医歯学総合病院にて病院専任助教として勤務。
2023年4月より当院新生児科勤務。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会専門医、日本周産期新生児医学会、日本新生児成育医学会、新生児蘇生法「専門」インストラクター
新生児科 フェロー赤川 大介あかがわ だいすけ
自分が生まれ育った長野県の新生児医療に少しでも貢献できるよう頑張ります。赤ちゃんとご家族に寄り添いながら、幸せを一緒に考えていきたいです。
- 主な経歴
長野県坂城町出身。金沢大学医学類卒業。
長野赤十字病院で初期研修後、信州大学医学部附属病院、長野赤十字病院、市立大町総合病院、長野県立こども病院新生児科、県立信州医療センターなどに勤務。 2023年4月より当院新生児科に勤務。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会専門医、日本周産期・新生児医学会、日本新生児成育医学会、日本小児呼吸器学会
新生児科 フェロー鈴木 将浩すずき まさひろ
鳥取からやってきました。赤ちゃんと家族みんなが笑顔でいられるような医療を提供したいと思います!
- 主な経歴
-
2014年 鳥取大学医学部卒業
2014年- 鳥取大学医学部附属病院をはじめ、鳥取県内の病院で勤務。
2023年4月- 長野県立こども病院
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会専門医、日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)、日本新生児成育医学会、日本人類遺伝学会、NCPRインストラクター
新生児科 フェロー黒沢 吉永くろさわ よしなが
こんにちは。黒澤明の黒沢(字は違います)に吉永小百合の吉永で黒沢吉永(くろさわよしなが)と申します。顔はちょっと怖いかもしれませんが心は穏やかです。何でも聞いてください。一緒に頑張りましょう。
- 主な経歴
- 長野県佐久市出身。鳥取大学医学部卒業。
信州大学病院、松本市立病院で初期研修。 信州大学病院小児科、市立甲府病院小児科、南長野医療センター篠ノ井総合病院などに勤務し、2021年10月より勤務。
- 所属学会・その他
- 小児科学会員
日本医師会認定産業医
新生児科 フェロー上原 弘崇うえはら ひろたか
準備中です。
- 主な経歴
準備中です。
- 所属学会・その他
- 準備中です。
新生児科 フェロー星名 雄太ほしな ゆうた
赤ちゃん、ご家族と医療スタッフに、「これなら、良いだろう」と思っていただける診療を進めます。
- 主な経歴
- 新潟大学卒業。
新潟県/茨城県で初期研修後。国立成育医療研究センター(福山医療センター)で初期研修後。2021年4月から当院新生児科フェロープログラム。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会小児科専門医
新生児科 フェロー長谷部 匡毅はせべ まさき
赤ちゃんとご家族に寄り添い、より良い医療を追求していきます。
- 主な経歴
- 京都府立医科大学医学部卒業
市立福知山市民病院 初期研修
兵庫県立こども病院 小児科専門医プログラム修了
2023年より長野県立こども病院 新生児科 勤務
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本新生児成育医学会