新生児科は県内外や海外からの医師や大学医学生の研修も随時引き受けており、ここ数年はチェルノブイリ、インドネシア、カンボジア等の海外の医師が当科で研修をしています。また、カンボジアには当科医師や看護師が訪問指導も行っており、国際医療協力も行っております。
当科は開院当初より長野県の地域の周産期施設とのネットワーク作り、産科・小児科医師、助産師・看護師の教育と育成、療育・教育と連携した成長・発達フォローアップ体制作りを積極的に行っております。
主な対象疾患
長野県唯一の新生児への手術対応が可能な総合周産期母子医療センターとして新生児救急を担っており、24時間体制で救急医療を供給しています。
また、院内出生児の治療だけでなく、院外からの新生児緊急搬送依頼に対し、県内唯一の新生児対応の高度救急救命ドクターカーにて対応しています。
松本・安曇野周辺の小児科医師の少ない、または、いないお産施設のバックアップを行っており、看護師・助産師・産科医師等からの相談窓口業務や必要時リスク症例の緊急分娩立ち会い等を行っています。
当科では長野県内出生の超低出生体重児の約7割、緊急治療を要する先天性心疾患、外科疾患、脳外科疾患のすべての治療を、各専門家と協力して行っています。
入院患者数
平成28年度入院患者数 | 424人 |
---|
(内訳は以下の通り)

ドクターカーによる新生児総搬送数
平成28年度ドクターカーによる新生児総搬送数 | 297件 | |
---|---|---|
内訳 | 救急迎え搬送 | 188件 |
安定期送り搬送 | 93件 | |
三角搬送 | 16件 |
当科での急性期治療が終わって病態的に落ち着いたお子さんへの継続的な治療は各地域の病院にお願いをしています。急性期の患者さんをすべて引き受けるために、送り搬送システムは不可欠となっています。ご理解とご協力をお願いいたします。
特殊外来
胎児診断症例数が増加しています。当院新生児科医師は胎児期より積極的に分娩場所の相談、治療方針の決定、ご両親への説明などに関わっており、退院後も当科発達外来にて発達フォローを行っています。 特に出生体重が1500g未満の児に対しては、長野県全下で統一された極低出生体重児フォローアップ事業信州モデルを構築しており、リハビリテーション科と連携された質の高いフォローアップを行っています。
たいせつなきみ~長野県極低出生体重児フォローアップ手帳~(3MB)平成27年度より仮死で当科入院した児に対してもリハビリテーション科と連携した外来フォローシステムを構築し運用を開始しました(カンガルー外来)。
講習会
我々は新生児蘇生法(NCPR)の講習会を定期的に地域で開催し、地域の新生児蘇生の技術更新に努めてまいりました。現在講習会は80回以上開催され、述べ受講者は1,500名以上となりました。現在は新生児蘇生インストラクター養成講習会の拠点施設としても活躍しています。
また、県内の小児科・産科医師、看護師・助産師等を対象とした周産期カンファレンス(月1回開催、計280回以上開催)、全国の新生児科医師・看護師・助産師・新生児医療に関わる医療関係者や企業を対象とした新生児呼吸療法モニタリングフォーラム(年1回開催、計18回開催)、新生児看護セミナー、保健師研修会、周産期母子医療センター看護連絡会等を定期的に開催しています。
ご両親、ご家族の皆様へ

赤ちゃんにとって最も大切な人は、お父さんとお母さんです。
これは、赤ちゃんに病気が有る無しに関わらず変わりありません。
そのため、赤ちゃんに最も大切なご両親が、
24時間いつでもご面会できる体制を整えております。
また、ご家族が赤ちゃんのことが心配になったときには、
24時間いつでも電話で赤ちゃんの様子をお伝えすることができます。
面会のときには、赤ちゃんにたくさん話しかけてください。
そして、赤ちゃんのオムツを交換したり、ミルクをあげたり、積極的に赤ちゃんのお世話をしてください。私たちは、赤ちゃんとご両親がたくさん触れ合える時間を大切にしています。また、赤ちゃんには積極的に母乳を与えるようにしていますが、これは、お母さん以外には赤ちゃんにできないことです。
赤ちゃんの入院生活が快適に過ごせるように、照度や騒音、感染への配慮をしています。その他にも、体位交換(ハンドリング)やタッチケアなど赤ちゃんに“いい気持ち”が提供できるように心がけています。
赤ちゃんの体調がよければ、抱っこやカンガルーケア(ご両親の肌に直接赤ちゃんを抱っこすること)も行えますので、スタッフに声をかけてください。
赤ちゃんの状態が落ち着けば、お家の近くの適切な病院に当院救急車でお戻しします。 当院では、転院または退院の準備のために、ご家族と赤ちゃんが一緒に過ごすことができるファミリーケアールームをご用意しております。ここでは、退院後の様子をイメージしながら、ご両親が赤ちゃんの世話ができるようにお手伝いをさせていただきます。また、退院した後も、お家の近くの適切な病院とタイアップしながら赤ちゃんの成長発達をフォローアップしていきます。
お預かりしている赤ちゃんとご家族との大切な時間が少しでも有意義になるように、
1日でも早くご家族の元に赤ちゃんが帰れるように、スタッフ全員でお手伝いさせていただきます。
リンク
長野県極低出生体重児フォローアップサイト たいせつなきみ 新生児呼吸療法・モニタリングフォーラム新生児呼吸療法モニタリングフォーラムの事務局として活動中です。
クリニカルフェロー・スタッフ募集
新生児科では、クリニカルフェロー・スタッフを募集しています。
フェロー・スタッフの募集医師の紹介
新生児科 部長廣間 武彦ひろま たけひこ
長野県の新生児救急医療を引き続き守ります。困ったときは連絡をください。
- 主な経歴
-
医学博士 信州大学医学部臨床教授、1994年信州大学医学部卒。
2003~2004年 カナダ・セントマイケル病院呼吸研究部門 2005年 長野県立こども病院新生児科 2009年 同副部長 2011年 同部長
- 所属学会・その他
- 日本未熟児新生児学会評議員、日本小児科学会専門医、日本小児科学会指導医、日本周産期・新生児医学会 新生児専門医、日本周産期・新生児医学会 周産期新生児指導医、外国人医師臨床修練指導医(厚生労働省)、米国小児科学会認定 Neonatal Resuscitation Program provider、日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生コアインストラクター、新生児呼吸療法モニタリングフォーラム事務局長、長野県母子衛生学会常任理事、小児在宅モニタリング研究会世話人、信州大学医学部臨床教授
新生児科 副部長小久保 雅代こくぼ まさよ
準備中です
- 主な経歴
- 所属学会・その他
新生児科 副部長小田 新おだ あらた
2年ぶりに安曇野に帰ってきました。長野県の新生児医療に全力を尽くします。
- 主な経歴
- 東京都立川市出身。昭和大学医学部卒業。
公立昭和病院、長野県立こども病院 PICU、NICU 勤務
Turku University Hospital, Finland 勤務後、2018年長野県立こども病院 NICU に復帰
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会専門医、日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(新生児)、日本新生児成育医学会、日本集中治療学会、日本呼吸療法医学会
新生児科 医監亀井 良哉かめい よしや
赤ちゃんとご家族のために頑張ります。
- 主な経歴
- 北海道大学医学部卒。
大阪母子医療センター、長野県立こども病院 NICU、淀川キリスト教病院勤務
2019年10月より長野県立こども病院勤務
- 所属学会・その他
- 日本小児学会専門医、日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(新生児)
日本小児科学会、日本周産期・新生児医学外、日本新生児生育医学会
新生児科 医監小川 亮おがわ りょう
赤ちゃんと家族の幸せのための寄り添う医療を心がけています。
- 主な経歴
- 滋賀県草津市出身。福井大学医学部卒業。
高槻病院、埼玉医科大学総合医療センターなどに勤務し2016年10月より勤務。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会専門医・認定指導医、新生児医学会周産期(新生児)専門医、日本新生児成育医学会代議員、新生児蘇生法「専門」インストラクター、国際認定ラクテーション・コンサルタント(IBCLC)
日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本新生児成育医学会
新生児科 医監柳沢 俊光やなぎさわ としみつ
長野県生まれ、長野県育ちです。長野の赤ちゃんを救うために、一生懸命頑張ります。
- 主な経歴
-
2015年 長野県立こども病院フェロー
2016年 長野県立こども病院医長
2017年 信州大学小児科 社会人大学院生
2020年 長野県立こども病院医長
- 所属学会・その他
- NCPRインストラクター 日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)、日本小児科学会専門医、日本小児科学会指導医
新生児科 医長田中 明里たなか あかり
多忙な中でも、日々赤ちゃんたちの笑顔やしぐさに癒されています。
ひとつでも多くの赤ちゃん、ご家族の笑顔が増えるよう、最善を尽くします。
- 主な経歴
-
福岡県出身。北里大学医学部卒。
北里大学病院、国立成育医療研究センター 総合診療部 などに勤務。2016年 長野県立こども病院 勤務
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会、日本小児循環器学会、日本周産期・新生児医学会、日本未熟児新生児学会、NCPRプロバイダー
新生児科 医長大西 健仁おおにし けんじ
少しでもお子様、ご両親のケアの亜力になれればと考えております。早期退院をめざし日々精進してまいりますのでよろしくお願いします。
- 主な経歴
- 大阪府東大阪市出身。近畿大学医学部卒業。
大阪市立大学医学部附属病院、済生会富田林病院、淀川キリスト教病院などに勤務し、2017年から勤務。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本新生児成育医学会
新生児科 フェロー三宅 史人みやけ ふみひと
この地域の新生児医療に少しでも貢献できるようがんばります。
- 主な経歴
- 大阪府吹田市出身。大阪大学医学部卒。
千船病院、ベルランド総合病院、聖隷浜松病院、埼玉医科大学総合医療センター、あいち小児保健医療総合総合センターに勤務し、2020年より勤務。
- 所属学会・その他
新生児科 フェロー大田 倫美おおた ともみ
はじめまして。大田倫美と申します。節目となる医師10年目に、当院新生児科にやっ てきました。国際医療協力に関心があり医師を志しましたが、今は目の前のお子さん に全力を尽くすことに使命感と喜びを感じています。
- 主な経歴
- 東京都出身。
文学部卒業後、いったん一般企業に就職しましたが、その後転身して医学部(新潟大学)で2度目の大学生活を送りました。
初期研修は新潟大学関連病院で行い、後期研修は東京都立小児総合医療センターで行いました。
その後は、国立国際医療研究センター病院に3年間勤務し、2021年度から当院新生児科に勤務しています。
国際医療協力に関心があり、NGOのボランティア活動や国際保健関連の研修経験もあります。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会所属、日本小児感染症学会所属。小児科学会専門医。
新生児科 フェロー羽生 直史はにゅう なおふみ
赤ちゃんとそのご家族が安心して暮らせるように全力でサポートします。
- 主な経歴
- 東京都杉並区出身。東京医科大学医学部卒業。
東京医科大学病院、日本赤十字社医療センター、国立成育医療研究センターなどに勤務し、2022年より勤務。
- 所属学会・その他
- 医学博士、日本小児科学会専門医、新生児蘇生法講習会(NCPR)インストラクター、日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本新生児成育医学会。
新生児科 フェロー鈴木 博乃すずき ひろの
赤ちゃん達によりよい医療が提供できるよう、精一杯頑張ります。
- 主な経歴
- 愛知県名古屋市出身。関西医科大学医学部卒業。
中部ろうさい病院、名古屋市立西部医療センターに勤務し、2020年より勤務。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会
新生児科 フェロー古屋 絢子ふるや あやこ
お子様やご家族の力になれるよう精一杯診療に従事していきます。
- 主な経歴
- 長野県佐久市出身。富山大学卒業。
信州大学附属病院、信州上田医療センター、松本市立病院など勤務。
2022年より勤務。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会
新生児科 フェロー星名 雄太ほしな ゆうた
赤ちゃん、ご家族と医療スタッフに、「これなら、良いだろう」と思っていただける診療を進めます。
- 主な経歴
- 新潟大学卒業。
新潟県/茨城県で初期研修後。国立成育医療研究センター(/福山医療センター)で初期研修後。2021年から当院新生児科フェロープログラム。
- 所属学会・その他
- 日本小児科学会