7月13日~15日に、松本市のキッセイ文化ホールと松本市総合体育館で第55回日本周産期・新生児医学会学術集会を開催し、3,000人超の参加者がありました。
テーマは「健康寿命延伸都市・松本」に因んで「健康寿命延伸は周産期から」としました。
現在の周産期医療は、「命を助ける医療」から「命を育てる医療」に進化してきており丁度良いテーマと考えました。子育て支援・虐待予防・終末期医療・在宅医療など、今までの学術集会では取り上げてこなかったシンポジウムを多数企画して頂きました。
特別講演は、市民公開講座として菅谷昭松本市長に「健康寿命延伸都市・松本の創造に向けて」、諏訪マタニティクリニックの根津八紘先生に「安心して産み育てられる社会をめざして」、児童精神科医の渡邊久子先生に「周産期からの子育て支援」の題名で御講演頂きました。途中、スズキメソッドの子ども達がチェロ・バイオリンの素晴らしい演奏をしてくださいました。
私は「これからの日本の新生児医療」と題して講演し、今後は「家族中心の医療(Family centered care)」を目指していくことの重要性を話しました。この考え方は周産期・新生児医療のみならず小児医療全体にも当てはまり、今後の長野県立こども病院の目指す道だと思っています。
長野県立こども病院 病院長 中村友彦