診療科・部門

臨床検査科

生まれてから大人になるまで、こどもの体は常に変化し続けています。
こどもは小さな大人ではありません。大げさに言えば別の生き物のようなものです。
病気の種類も大人とは随分違います。そのためこどもの病気を理解して正確に診断するには、成長にともなって変化していく体の特徴をよく知ることが大切です。

例えば、副腎皮質(ステロイドホルモンを作る臓器)は生まれたときには胎児の成分がまだ残っていて、これが完全になくなるまで数カ月かかります。年長児や大人の副腎と比べると、余分なものが含まれた状態です。
こうした「人体発生学」の知識はこどもの病気を知るために欠かすことができません。

当科では、診療のために採った血液や臓器など体の一部(検体)を使って病気の診断や詳しい解析を行っています。

検体の“形”の変化を肉眼や顕微鏡で詳しく調べて診断を下すのが病理学的診療です。
病気の部分はよく見ると“形”が正常とは異なっているため、その違いがはっきりと見つかれば診断が確定します(確定診断)。
診断が下されると担当医に報告され、その後の治療方針が決まることになります。

病理解剖は最近減少傾向にありますが、本当に最後の診断や治療の評価を下すものであり、病院として医療の質を保つために非常に大切な手段です。

病理学的診療の他にも、乳び胸※判定のような特殊検査や各種の遺伝子検査を行っています。遺伝子検査ではヒトの遺伝子だけでなくウイルスなどの微生物の遺伝子も調べています。ヒトの遺伝子検査は倫理的配慮が特に大切であり、国や学会が定めたガイドラインに沿って進めています。

直接患者さんと接する機会が少ない診療科ですが、担当医に提供する情報を通して多くの患者さんとつながっています。

乳び胸:中性脂肪を多く含む白く濁った液体が胸の内部に貯まった状態

医師紹介

臨床検査科 部長小木曽 嘉文おぎそ よしふみ

自然とは何と偉大であるか、人体の不思議に感動する毎日です。医学は確かに進歩していますが、まだまだ分からないことだらけです。冷静に自分を見つめて常に謙虚な気持ちを持ち続けたいものです。

小木曽嘉文
主な経歴
長野県飯田市出身。1984年 北海道大学医学部医学科卒業。1988年 北海道大学大学院医学研究科修了。医学部卒業後、北大形成外科入局。北大癌研(現、遺伝子病制御研究所)で研究活動を行う。
1988年~1990年 米国国立衛生研究所(NIH)/国立癌研究所(NCI)にVisiting Fellowとして留学。その後、北大癌研分子遺伝部門において研究・教育に従事
1995年 信州大学附属病院中央検査部
1997年4月 現職
所属学会・その他
医学博士、信州大学医学部臨床教授、日本SIDS・乳幼児突然死予防学会理事、臨床検査専門医・管理医、臨床遺伝専門医・指導医、死体解剖資格、インフェクション・コントロール・ドクター(ICD)。
日本小児病理研究会、日本臨床検査医学会、日本病理学会、日本SIDS・乳幼児突然死予防学会、日本人類遺伝学会、日本遺伝子診療学会、他。
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